この連載の記事
1. 修行と悟り
――坐禅をはじめとする禅の修行は「悟りを得るためにやるもの」というのが一般的な理解だと思います。でも日本曹洞宗の開祖である道元は修証一等(しゅしょういっとう)、つまり修行に励むことと悟りを得ることは一つだと言っていますね。私は修行と呼べるようなことは何もしていませんが、目的論というか、○○のために××をやるという考え方
2. もうひとつの登山
――悟りや涅槃は名詞ではなく動詞的に理解すべきだというお話ですけど、たとえば「境涯」なんかも、何かそこに到達することを目指す山の頂上のようなものをイメージしちゃいますよね。
3. 本来の仏教を求めて
――一照先生は山下良道先生との共著『アップデートする仏教』の中で、仏教を1.0、2.0、3.0という3つのバージョンに分けておられますが、それについて改めて教えていただけますか。
4. 頑張らない努力
――今回ちょっとお聞きしたいと思っていたのが仏教や禅における自然観というか、自然をどう捉えているのかということなんです。仏教ではよく「生かされている」とか「いのちがあなたを生きている」といったことが言われますが、自己と自然との関係はどのようなものだと考えられますか。