暴力とアイデンティティ

中村 寛

撮影:薮崎 めぐみ

人は生まれ持った肌の色や宗教、文化などにかかわらず平等であり、自由に生きる権利がある。世の中が(表向きだけでも)それを常識とみなすようになったのは、ようやくこの数十年のことです。大航海時代、奴隷としてアメリカ大陸に連行された人びとは、何世紀にもわたって、理不尽な差別や暴力とたたかってきました。その歴史とはいったいどのようなものだったのでしょうか。そして、そこに抜き難くあるアイデンティティをめぐる問いとは?

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