この連載の記事
1. 最もピュアな一神教
――ご著書『私家版・ユダヤ文化論』(文藝春秋)によると、ユダヤ人とは何かというのを一義的に定義するのは非常に難しいとのことですが、ユダヤ人のアイデンティティというか、「ユダヤ人らしさ」みたいなものはユダヤ教からきていると考えていいのでしょうか。
2. 増殖する経典
――ユダヤ教には旧約聖書の他にもタルムードという経典があって、これがまたちょっと変わってるんですよね。
3. ユダヤ教と改宗
――ユダヤ教にはナチスのホロコーストをはじめとして、本当に苛酷な迫害の歴史があるわけですけど、それによって改宗する人もやはりいたんですよね。
4. 儀礼の効能
――宗教的なものによって物事の考え方というか、生きていく上での軸ができていくのは、個人的には羨ましいなって思います。日本だとやはり宗教イコール危ないもの、怖いものっていうイメージがありますよね。
5. 始原の遅れ
――ユダヤ人の知性を基礎づけているものの一つに「始原の遅れ」というものへの自覚があるとのことですが、それについて教えていただけますか。