この連載の記事
1. 身体刑の時代
――フーコーの『監獄の誕生』は国王の暗殺を企てたダミアンが四つ裂きにされる描写からはじまるそうですね。両腕と両足を馬に引かせてもぎ取るというのはどう考えてもやり過ぎだと思うのですが、こうした刑が執行されたのはなぜなんでしょうか。
2. 監獄と学校
――近代になると監獄に罪人を収容する監禁刑が身体刑にとって変わるわけですが、この変化が起きたのはなぜですか。
3. 行政機関「ポリス」
――規律による権力を、監獄や学校といった特定の場所ではなく、社会全体において作動させる装置として「ポリス」というものがあったそうですが、具体的にはどういったものなんですか。
4. 人口の発見
――単純に多ければいいというわけではないにせよ、人の数というのはやはり国力において重要な要素だと思うのですが、「人口」という概念が出てくるのはいつ頃ですか。
5. 新自由主義の統治
――最後に、新自由主義と生権力の関係についてお聞きしたいと思います。フーコーは自由主義がもつ統治能力に強い興味を持っていたとのことですが、そもそも18世紀、それこそアダム・スミスの時代の自由主義と20世紀後半以降に台頭する新自由主義というのは何が違うんですか。