アカデミックダイアリー
トイビト編集部

大学で働く社会学者が日常を記録する連載。大学という空間でどんなことがおこっていて、それがいかに大学の外ともつながっているのか。そんなことを確認していければと思います。執筆者はこれまでフィリピン・マニラでフィールドワーク研究をおこなってきましたが、大学の授業では首都圏近郊の農村や漁村を学生と共に訪ねたり、学生が身近な人にインタビューをしてZINEにまとめてもらったりしています。大学教員の日常を、そんな訪問や調査の様子とあわせて伝えていきます。
この連載の記事
1. 北海道浦河町へ
石岡 丈昇
2024年度は一年間の研究休暇(「サバティカル」と呼ばれます)をもらいました。サバティカルは大学で継続的に働くことで得られる制度で、その期間は授業や会議の任務がなくなり、研究だけに専念できます。私が北海道大学から日本大学に異動したのは2019年4月のことでした。日大文理学部では、5年間働くとサバティカルの権利を行使す