講座の内容
仏教とボクシング。一見すると縁遠そうな二つの世界をめぐって、ボクサーの文化人類学者・樫永真佐夫さんと、身体論に造詣の深い僧侶・藤田一照さんが語り合います。仏教大国のタイで、キックボクシングが盛んなのはなぜでしょうか。日本でも僧侶でボクサーという存在が生まれるのはなぜでしょうか。ボクサー(=闘拳の選手)のような姿の不動明王を本尊にする目黒不動尊で、画期的なトークイベントを開催します!ぜひご観覧ください!
<樫永真佐夫さんより>
拳で殴るのは、直立二足歩行で手が自由になったその身体的特性ゆえに、きわめて人間的な暴力である。この闘争形態を基盤として、ルールや制度、名誉の観念、神話、メディア、モノ、資本主義などと結びつき、ボクシングはスポーツとして成立し社会で消費されてきた。この講座では自身の経験も交え、身体、痛み、暴力などをキーワードに文化史的にボクシングを取り上げたい。ITの発達と普及により、コミュニケーションから加速度的に身体性がそぎ落とされていく現状ゆえに、身体と知のかかわり合いについて考えるヒントが見つかれば幸甚である。
<藤田一照さんより>
武術もちょっと齧ってきたし、ボクシング漫画も愛読してきた。「禅はこんなにソマティック!?」と禅の身体性を強調してきた僕には、文化人類学者ボクサー樫永さんとお話ができるこの機会は、うまそうな匂いのするご馳走以外の何物でもない。禅の歴史にも師が弟子を殴るという物騒な指導方法が時折見られる。きっと殴り合いになった例もあるに違いない。禅におけるそんな「拳」ネタをいくつか紹介して、対談の話題提供としたい。
日時・開催形式
2025年3月1日(土)14:00~16:30
対面講座(オンラインによるライブ配信はございません)
会場 目黒不動尊・書院(東京都目黒区下目黒3-20-26)
※13:30より、目黒不動尊の瀧口住職による境内案内がございます。参加を希望される方は、山門にお集まりください。
受講料
一般 2,500円 + 護摩木代1,000円
東京自由大学会員(年会費振込済み)2,000円 + 護摩木代1,000円
学生 1,500円 + 護摩木代1,000円
東京自由大学学生会員(年会費振込済み) 1,000円 + 護摩木代1,000円
※本講座の収益は、東京自由大学の島薗進学長が会長を務める宗教者災害支援連絡会を通し、能登半島地震の被災地に寄付いたします。
以下のリンク先よりお申込みください(東京自由大学のHPへ移動します)